想ふ
心
初めて会ったあの日から
たくさん慎司君のことを知ったよ?
そしてお互いに惹かれあって
付き合うようになって
まさかここまで自分を醜いと思った事はなかった
†想う心†
鬼斬丸の事が終わり、鏡の事も終わり、
最終的な難関は直視したくない。
とも言ってはいられず、私は学校で
試験対策の講義を受けている
拓磨と遼も、試験まで後ひと月も無いために
講義を受けていた
取り敢えず、特別教師陣のおかげで一通りの
問題はこなせるようになった
あとは、ラストスパートをかけるだけ…
そのため、最近では放課後は図書室に通って勉強をしている。
いつも一緒に帰ってくれる、慎司君にはそれに
つきあってもらい且つ勉強を教えてもらっていた
「あ!珠紀さん。」
「あれ?慎司君どうかしたの?」
此処は三年教室がある階
二年教室は此処から一つ下の階だったはずだ
「移動教室?」
「い…いえ。今日の放課後少し遅くなるので、
先に行っててくれますか?」
「何か用事があるなら仕方ないね。うん、
先に行って待ってるよ。」
「はい、ではまた後で。」
時は流れ、放課後になりゆうに一時間は過ぎていた
「慎司君…遅いな…。」
珠紀が慎司を探しに行こうと、図書室からでようとしたとき…
「ねぇねぇ!慎司君って可愛いよね。」
「そうそう!今日も告白されてたしね!」
…………告…白……されてた?
ガラ
「珠紀さん!遅れてすみません。」
慎司…君?
ぼうっとしてる間にいつの間にか時間が経っていたようだ
先ほどの女生徒の声がしない
「珠紀さん?」
ここにいたくなかった。
ガラ
「珠紀さん!?」
走った。
ただがむしゃらに。
さっきの話が頭からはなれない
慎司君が告白された?
普通の事だ。
彼は顔も性格も良いのだ
それに、慎司君が告白されても前までは気にならなかったのだ。
「なんで…」
なんで?
自分はここまで心が狭かっただろうか?
彼をとられたくない。
慎司君が好きで、慎司君も私を好きで
慎司君のこと、信じているのだ
けれど…
「珠紀さん!」
腕をつかまれ、抱きしめられている
「なんで…逃げるんですか?」
だって…
「僕、何かしましたか?」
ただ私は黙っている
「珠紀さん?」
「慎司君…告白されたの?」
聞きたい、聞きたくない
矛盾する
いやだ…
「……されましたよ。でも…」
言葉を遮る
「私を…嫌いにならないで!」
泣きたくなる
否、泣いていた
「泣かないでください。」
優しい声と共に頭をなでられる
「僕は貴方の事を嫌いになったりしません。」
優しい…優しい声
「私は…慎司君が告白されたって聞いて…」
静かに聞いてくれている
「嫌になった…告白した女の子に嫉妬して…」
そんな事くらい…
我慢しないと…
「そんな事だけで、イライラしてる自分が…とても嫌で…」
嫌で
「嫌われちゃいそうで…怖い。」
恐怖
「珠紀さん、貴方を僕が嫌いになるわけありません」
優しい声音
「僕は貴方に嫉妬されてうれしいです。愛されてる証拠ですから。」
それに…
「僕も貴女が告白されたら、相手を憎みますから。」
そういって、いつも彼は私を安心させてくれるのだ
だから…
君のすべてが大好きなんだ